【共生社会推進課 推進係】令和4年度宮城県地域共生社会推進会議を開催しました。

 令和5年3月13日(月),令和4年度宮城県地域共生社会推進会議を開催しました。

〇「地域共生社会の実現と地域におけるコミュニティソーシャルワークの重要性」 

 学校法人東北学院 常任理事 阿部重樹氏から御講演いただきました。

【講義概要】

 高齢者人口の増加に伴い,年金や医療・介護保険などの社会保障費が増加し,深刻な社会問題となってきています。また,急激な人口減少時代に突入し,税収減が懸念されることに併せて,生活インフラの整備と維持をはじめとする“地域社会”という共同体の維持さえ困難な状況となる可能性があります。人口減少時代は,この後減少幅を大きくしながらおよそ40年は続くであろうと考えられることから地域共生社会を実現し,地域社会が持つ支え合いの機能=「共助」を再構築し,強化することが重要になるであろうと考えています。このような意味において,「共助」の再構築や福祉ニーズと福祉資源の調整役となり得るコミュニティソーシャルワーカー(以下「CSW」という。)は,地域共生社会の実現におけるキーパーソンとして,社会的に要請されており,地域での配置が重要な要素となっています。

 この「共助」の推進には,CSWの存在が必要不可欠で,市町村社会福祉協議会ではCSWの配置に強い関心と理解があるようです。

 本会議にはCSWに関するなお一層の多様な機能と役割を担っていかれることを期待しています。

▲学校法人東北学院 常任理事 阿部 重樹 氏

 

〇涌谷町「重層的支援体制整備事業実施に向けた取組」

 涌谷町福祉課包括支援班 班長 佐々木 敦 氏から取組事例を紹介いただきました。

【報告概要】

 令和3年度から重層的支援体制整備事業移行準備事業を開始し,令和5年度から本事業である重層的支援体制整備事業を実施予定です。

 本事業を実施するメリットは,

  ①分野を超えた包括的な支援に必要な「多機関による協働」,「アウトリーチ等  

   を通じた継続的支援」,「参加支援」の機能強化を図ることができること。

  ②交付金の一括交付により,既存の制度の垣根を超えた財政面の運営が可能にな   

   り,分野を跨ぐコスト減が期待できること。

  ③身近な相談から適切な支援につなげることができること。

  ④支援会議により,関係者間での情報共有を行い,予防的な措置が可能となるこ

   と。

  ⑤地域の支援関係者にとっても,支援対象者の抱える課題を一か所で抱え込む必

   要がなくなるなど,地域全体でのメリットにつながること。

▲涌谷町福祉課包括支援班 班長 佐々木 敦 氏

〇最後に

 詳細は,5月15日発行予定の本会広報誌「福祉みやぎ・5月号」に掲載予定ですので,御覧ください。

 今後も本会では,「地域共生社会の実現」に向けた取組を支援するとともに,情報共有の場としてホームページで発信していきます。

▲本会議の様子